ある日突然、『柔軟剤のにおい』がだめになった|化学物質過敏症の始まりから診断まで⑦
ある日突然、柔軟剤のにおいがダメに。すれ違う人・電車・買い物先、どこでも襲われる症状。化学物質過敏症の妻の体験談シリーズ第7回。

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この記事のポイント
- ✓ある日突然、柔軟剤のにおいがダメに
- ✓電車・スーパー・美容院 ── どこに行っても香りに襲われる
- ✓「香害(こうがい)」という言葉と出会った日
化学物質過敏症の妻、診断までシリーズ第7回。今回は「ある日突然、柔軟剤のにおいがダメになった」話。
もしあなたが「最近、香水や柔軟剤が前より気になるようになった」と感じているなら、これは他人事ではないかもしれません。
1突然のシフト
前回⑥で書いた通り、めまいの犯人が「強い香り」だと気づいた頃のこと。それまでも「人より香りに敏感かも」と感じることはありましたが、生活に支障があるレベルではありませんでした。
ところが、ある日を境に、柔軟剤のにおいがダメになったんです。家の洗濯物の柔軟剤を、夫が新しいものに変えただけなのに、洗濯機の前を通るだけで気持ち悪くなる。
「気のせいかな」「最近疲れてるからかな」 ── 最初はそう思っていました。でも症状は日に日にひどくなり、部屋干しの洗濯物の側にいるだけで頭痛がするようになったんです。
夫はすぐに柔軟剤を無香料タイプに変えてくれました。家の中はそれで落ち着いた。けれど、家の外には香りが溢れていることに、すぐに気づくことになります。
2日常の風景が変わる
それまで何の問題もなかった日常が、急に「香りとの戦い」になりました。
- ✓電車 ── 隣の人の柔軟剤・香水で気分が悪くなる
- ✓スーパー ── 洗剤・柔軟剤コーナーは通れない
- ✓ドラッグストア ── 入った瞬間、めまいで動けなくなる
- ✓エレベーター ── 密室で香水充満、息できない
- ✓美容院 ── パーマ液・カラー剤で頭痛、施術中ずっと辛い
- ✓飲食店 ── 隣の席の客の香水で食事が進まない
- ✓子どもの保育園 ── 送迎時、お母さんたちの香りで頭痛
「みんなが普通にいる場所が、私だけ怖い場所になっていく」 ── これが本当に辛かった。
「我慢が足りないだけ」「気のせい」「神経質」 ── そう言われるんじゃないか、いや自分でもそう思いそうになる。誰にも理解されない孤独がありました。
3「香害」という言葉
ある時、ネット検索で「香害(こうがい)」という言葉に出会いました。柔軟剤や香水の合成香料による健康被害を指す言葉。
消費者庁・国民生活センター・5省庁(消費者庁・厚労省・文科省・経産省・環境省)が連名で、「香りに関する啓発ポスター」を出しているんです。
「これは私だけじゃない」「公的機関も問題として認識している」 ── このことを知った時、本当に救われました。自分のせいじゃなかった、と思えた。
もし今、香りで体調不良を感じている方、それは「気のせい」でも「神経質」でもないかもしれません。化学物質過敏症(CS)と呼ばれる状態かもしれない。日本臨床環境医学会の情報や、近くの心療内科・アレルギー科への相談も検討してみてください。
シリーズ⑦のまとめ
- ✓ある日突然、柔軟剤のにおいがダメになった
- ✓日常のあらゆる場所で香りに襲われるように
- ✓「香害」という言葉で自分の症状に名前がついた
- ✓公的機関も問題として認識している
- ✓「気のせい」じゃない、と気づくことが第一歩
シリーズはここで一旦区切りますが、化学物質過敏症との生活はまだ続きます。同じ症状で悩んでいる方の力になれたら嬉しいです。
📚参考文献・出典
本記事は以下の公的機関・学術団体の情報をもとに執筆しています。
- 「その香り 困っている人もいます」啓発ポスター
消費者庁・厚生労働省・文部科学省・経済産業省・環境省 5省庁連名 - 化学物質過敏症の臨床
日本臨床環境医学会
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